DIARY of Infix 2004

2004/10/26
2ヶ月振りの更新になった。色々な事があった。沢山の事を考え悩んだ、そんな2ヶ月だった…。
まずは、先達ての台風、また新潟中越地震で被災された方々に、衷心よりお見舞いを申し上げると 共に一刻も早い復興を祈っております。

国内の状況がこうなのにまず 【郵政民営化】だぁ〜?!何が【痛みを伴う構造改革】だぁ〜!?
政府は分かってるのか?国民の気持ちが分かる政治屋は居ないのか?痛いのは弱い国民だけ。
ゆうパックの料金が上がったぁ…。痛いぞぉ〜これは…俺にとってはデカい(苦笑)。
先にやる事がいっぱいあるだろう。戦争に金を出すくらいなら国内の弱い一般の人々に目を向け 福祉や医療、防災、経済回復…弱い国民・庶民の暮らしや感情を良く見ろ!って感じやね。
持ち出すなら「憲法9条の理念」って誰かが書いてたけど、俺もそう想う。戦争で解決した事って 無いやん。一瞬は解決を見た気がするけど、命より尊いものなんてないし、恨みは怨みしか 残さない…根本の解決には至らない。
やってる事の順序が全く違うやろ。運転手付きの車に乗って「センセイ!」って呼ばれてる政治屋に は庶民の気持ちなど分からないんだろうな。どうして「命賭けてこの国の為に闘う!」って人物が 出ないかな?俺も音楽バカやけど、政治屋も金ボケ、名誉ボケが多い。これじゃ、若者や子供達が この国に夢や未来を託せるワケが無い。世の中、犯罪が増え、荒れる一方なのが分かる気がする。
と…、雄叫びで始めてみた。だって口惜しいやん、何も出来ない今の自分が…。

10月7日、お陰様でお陰様で19歳(+20)の誕生日を迎えました。
ずっと天気が悪かった東京。でも10月7日は快晴…、俺はこれまでの38年の生き様を振り返り 喜びも悲しみも全てを過去に封印する様に、日頃はあまり口にしないファンから貰った取って置きの ワインと苦いバーボンを煽った。全てを飲み干して新しく生まれ変わりたい…そんな気持ちかな。

ビルだらけの東京、でも地平線が徐々に赤く染まり、雑然とした街でも朝焼けはキレイだった…。
ずっと想い悩んだ38歳の1年。俺は確かに生きている。これが人生の折り返しなのか、または 終わりが近いのか分からない。世の中、諸行無常だからね…。
ホロ酔いながら 「神様、俺、まだ生きていていいですか?まだ歌ってていいですか…?」そんな 他愛もない事を考えて朝焼けに祈っていた様な気がする。ガキやなぁ〜、まるで。
今年は忘れ去られた様な誕生日だった。あ、唯一、後輩タレントのダミアン武田が一番に「おめでとう メール」くれた!色気も無い誕生日である(笑)。その一通が嬉しかったりしてジーンと来た…。

俺はご承知の様に「記念日 大好き男!」である。何でも「記念日」が好きだ。
ガキの頃のトラウマとかあって、誕生日やX'masには異常に燃える男なのである。
多分、子供の頃に端を発するかと想う。
我が家にサンタクロースは来なかった…。
ケーキは友達の誕生会で食べるモノだった。当時は誕生会が流行ってて、男の子は好きな女の子 なんか呼んでイイとこを見せたかった。でも、ウチはナメクジ長屋…しかも誕生会など無い。
好きな子は呼べないし、友達にあげるプレゼントも無かった。鉛筆くらいで笑われたなぁ…。
で、親父に「バルタン星人」の人形をねだったら 「フラン星人」とかワケの分からない人形を買って 来たので「これじゃない!」って言ったら「何星人でも同じ怪獣だぁ!」ってゴツンとやられた(涙)。
違う!違うのだ!バルタン星人とフラン星人では「ベンツ」と「自転車」くらい違うのであ〜る!
運動会と学校祭がヒーローになれる場所。指折り数えてその「記念すべき日!」を待ったもんだ。

お年玉も子供ながらに「お世辞」などを言って稼いだ。中学校に入って金が要る様になると新聞 配達のバイトで欲しいモノも楽器も買った。恥ずかしくて新聞配達やってる姿だけは見られない 様に気を付けてた(苦笑)。この頃はもう記念日が好きな男になっていたかな。「〜の日」ってな。
初めてコンサートに行った記念日、初めて彼女が出来た記念日…色々…ね!
まぁ、そんなこんなで誕生日も大事。だから早く体を治して7日を迎えたかったって余談よ。

長かった病気も全快とはいかないけど、人並みに仕事に復帰する事も出来ました。多くの皆さんに ご心配頂き申し訳なく想います。点滴、投薬の日々は辛かったなぁ。40℃の熱が出てガタガタ 震えて毛布にくるまってたら「俺マジで死ぬんじゃないか?」って想ったりして。
喉から入った菌が全身に回った。体中が痛くて、震えが止まらなくて「こんなに苦しいならいっそ 殺してくれ!」という想いがこみ上げた…。意識も混濁していたし…。
音楽を続ける場所を探して事務所を立ち上げてからのこの約2年間、当然の事ながら休みを 頂く事もなく、そんな余裕こいてる身分でも無く、ただ必死でその日その時を走るしかなかった…。
何より、一番この苦しい時代を支えてくれている(下さってるだね)ファンの皆さん、スタッフ、 関係者の気持ちや努力を想うと、休めるワケがないよ…申し訳が立たないやん。
そしたら、ついに躰がが悲鳴を上げたんだな。「戻れやしない過去」を振り返ったり「見えもしない 未来」を追いかけたり、焦り、もがき苦しんで来た俺に、体が「そろそろ休めや」って言ったんだろう。
ワケの分からない神経の病気でもう8年も薬を飲んできた。
内臓はボロボロらしい。でも運命や天寿なんてものは神仏しか知らないこと。なら天に任せるさ。

この病気休養のお陰でいろんな事を考える時間が出来た。
前期infixの全てを納めたDVD、まさに「映像アルバム」と呼ぶにふさわしいひとつのケジメを出す 前に気持ちを整える良い時間にもなった。過去を大事な心の宝として封印して次へ向かう為の…。
時は無常に流れて行く。一瞬、一瞬が過去になり、新しい未来がやって来る。
こうして日記を綴っていても、この時間はもう過去であり、次の瞬間にはもう未来が来ている。
永遠の時の連なりを感じたり、自分に与えられた役目を考えてみたり…想いを巡らせた。

池袋でのインストアライブの時は、本当に多くの方が参加して下さり、正直、ビックリした。
集まった皆さんを前に心がジーンと熱くなりました。そして、CD・DVDともに【完売】という熱心な 皆さんのご支援を知って、途中、歌えなくなるのでは?と想うくらい目頭が熱くなりました。
まさに 『感謝』 の一言…最高の誕生日プレゼントになりました…。
こんなにファンの皆さんを愛おしく想い、有り難く想った事がかつてあったか…感謝の足りない自分と 改めて 「応援してくれるファンあっての自分たち」 という事を思い知りました。

この約2年間、休みを頂く事なく、ひたすらにinfix再生に動いて来ましたが、どうにも結果が出ずに 「もう、この辺が潮時なのか…」と半ば、諦めにも似た気持ちがあったのも事実です。
病床で 【infixの終わり】 を真剣に考えたこの誕生月の10月でした…。
俺はまた、オーディエンスから歌う力、闘う気力を頂きました。俺、命懸けでみんなを守りたい。最後 の時まで infix として歌う事を諦めとうない!このまま結果が出ずに潰れたらゴメンな!でも最期の 瞬間まで頑張るけん…俺、だから最後までinfixを見守ってやって下さい…。


2004/10/16
香川はまるで真夏日の様な雲一つ無い晴天。
朝から歌うというシチュエーションもなかなか珍しかったけど、大空と目前に広がる瀬戸内の海に 吸い込まれる歌やオカリナの音色に、生きている命の鼓動を感じた。
何より、この苦しい次期に「infixをゲストに呼ぼう!」と言ってくれた蒲野アナ、井川アナら、infixを 支援して下さったFM香川という局の想いに心から感謝したいと想います。
こういう方々に「infixはウチが再生させたんや!」と自負して頂ける様に惜しみなく努力をしたい。
前夜、井川さんと美味い酒を酌み交わし、超上機嫌だった晃。蒲野さんとも10年来の話しに 花が咲いた。初めての香川、海風ステーションから、奇しくも丁度 10年目の香川ライブよ。
運命を感じた。大事なのは人と人の繋がりなんだと…人は決して一人では生きて行けないのだから 誰かに支えられて生きている事への感謝を感じる事が大切だとひしひしと想う様になった。
【infixと出逢ったお陰で、多くの友達が出来て幸せだ】と言う声を聞くのが一番嬉しい。
俺たちも殺伐としたこの業界で多くの関係者と「親友」になれた事が財産だと想っています。

なかなかリクエストや、俺がやってる曲のオンエアーのお願いキャンペーンも結果にならない。
オーディエンスからは諦めにも似た声をもらう。でもね、今の音楽業界では、お金を出して曲の オンエアー枠を買ったりタイアップを買ったりてのが当たり前になってる。賄賂なんかは当然。
接待したり、高い協賛金を払って番組や雑誌の取材を買ったりね。変わってしまった…。
だから、簡単にはOAされない。曲の善し悪しが分かるディレクターやDJなんてわずかやもん。
だから闘いがいがあるんよ!リクエストしても無視される、キャンペーンをお願いしても 門前払い…。この逆境と闘って曲がかかって、次の展開に繋がれば嬉しいじゃん?
実力で登って行く。メジャーのヒーロー気取りのミュージシャンたちが、車で山登りしてるんなら 俺たちは歩いて登る。だから到達した時の喜びはとても大きいんだ。
車一台に乗り込んで全国を回った「涙・抱きしめて」のキャンペーン。最初は相手にもされなかった のが、何ヶ月か経ったらチャートに入って10万枚単位で支持されていった。
この手売り、地味なリクエスト展開こそが良い音楽を創る原点やと想うんよ。そういう実力勝負の 音楽界に戻さなきゃ、後輩のミュージシャンも「金」に縛られて、夢が無いじゃんか。純粋にinfixの 曲がかかって、各地にキャンペーンに行けて、ライブ出来る様に一緒に頑張ってくれないか?

infix自体は、正直、風前の灯火よ。嘘やこけ脅しや無かとよ。ひとつの分岐点が見えて来た。
infixの結成から15年間、俺は自分なりに必死でやって来た。遊ばず努力もしたと自負しています。
その結果、敗れるのならそれはそういう運命だったのだろう。でもね、権力や政治力にだけは 負けたくない。それって勝負じゃないじゃん?ちゃんとした土俵で闘いたいもんな。
infix、俺の命、その命が潰える瞬間まで、最後まで闘ってみます。
『君がいたから』のシングルカット目指して、一番好きなアルバム『Golddust Silvermoon』を懸命に キャンペーンし、リクエストに繋がる様に頑張る。みんなも力を貸して下さい。
シングルカットして、また新曲を加えてリリースしたいじゃん!だから…。
歌ってきて良かった。みんな、ありがとう…!フルバンドでのライブがやりたい。
もう一度、全国のホールツアーがやりてぇ…。俺の最大で最後のデカイ夢ばい…。

★君がいたから僕は強くなれた君がいたから少し優しくなれた
 愛があるから人は強くなれる 愛があるから人は優しくなれる
 君が教えてくれた温もりすべてを力に歩き出すよ…
 Thank you our love 愛してる…全てのオーディエンス

「君がいたから」from【Golddust Silvermoon】
 Song by infix

infix長友じょうせい


2004/8/27
8月27日はウチの母ちゃんの誕生日なんだ。そう、俺が最も尊敬する母ちゃん…ね。
奇しくもこの日が待望の?『infix初の映像・DVD』の情報解禁日になった。前日の26日に会議を やってさ、お店への情報出しとか発売日とか鑑みてこの日になったとよ。色々ある、プロってのはさ。
ずっと冒頭でカウントダウンしてたやん?あれって皆、何だと想ってたかな(笑)?
まぁ、実はこのDVD『INDEXOFinfixvol.1』の発売日だったんよ。10月6日ってのは決まってた から。ただ、編集が遅れたり、中に入れる映像(プライベートモノ)が決まらなかったりで、なかなか 発表に至らんかった。で、ようやく皆さんにお知らせが出来る事になったのです。

これまで、俺は母ちゃんにずっと迷惑かけて、守って貰ってきた。自称150cm(俺は147cmくらい だ!と想ってるが)の小さな体で、でも強い精神力と前向きな生き様でいつも守ってくれた。
「歌手になる」って言い出してバカにされた時も、ヤンキーとかやって警察のお世話になった時も、 会社辞めてinfixを始めて周囲から「キチガイ扱い」された時も、精一杯かばってくれた。
強がっても、突っ張っても所詮は母ちゃんの手のひらの中に居た。人の悪口を言わず、自分の善も 語らない。ただ、人助けが好きだったり、いつも誰かの為に動いてた。今もだけどさ…。
俺はそんな風にはなれない。勝てないよ。ただ歌って恩返しするしか無いと想ってここまで来た。

学生の頃、俺が家に居ないのに、ヤンキーの女どもが勝手にウチに上がり込んで母ちゃんに恋愛や 就職やいろんな事を相談しに来ててさぁ「おい、俺ん家だぞ!勝手に上がるなぁ!」とか良くそんな 事があった。バンドやってる俺より母ちゃんの方が人気者だったかな(笑)。
これまで、俺は何の恩返しもして来れなかった。ただ、毎年、誕生日には花とプレゼントとメッセージ を贈って来た。そやから俺ん家、実家のベランダには毎年俺が贈った花の鉢が並んでいる。
でも、今年、初めてそれが途切れた。そう、これが今の俺が置かれた状況よ。ただメールと電話で 「誕生日、おめでとう!」って言うのが精一杯やった。母ちゃんも薄々は察してたかな…。
横に居た弟が滅多に仕事の事は話さんのに「兄貴、そろそろ帰って来て一緒に仕事(実家の保険屋 ね)しないか?」って言ってきた。のど元まで「うん、俺ももう潮時やと想ってたんや!」って言いかけ たが、グッと言葉を飲み込んだ。やっぱ、俺は帰れねぇ、歌、選んだんだもん…な。

たまたま先日の会議の席で過去の作品の売り上げとか見てたら、平気で15万枚とか売れてたんだ ねぇ〜infixも。そう言えば『STILLALONE』を出した時になかなか10万枚を超えなくて悩んだ。
今、15万枚売れたら一気にオリコンのベスト5位!に入る。この人達、どこへ行ったのかなぁ(笑)。
母ちゃんは「DVDちゃ何ね?へぇ、映像が見られるとね。ほんなら機械ば買わなきゃね!あんた、 昔より歌が良くなったばい!ハハハァ〜」と言って電話を切った。
俺みたいな愚息を産んでくれて有難う。もう少しだけ頑張ってみるよ…そう想った27日だった。

ここ数年の俺はとにかく死にたい…事故でもいい、今の持病がひどくなってもいい、とにかく死んだら 楽になるやろう…って、そんな事ばっかり考えとったけんね。マンションのベランダから飛び降りたら 楽になるかな…なんて。悪口もひどかったもん。別に俺と24時間一緒に生活してるワケでも、俺が 毎日何をして何を考えてるのかも知らない人間たちが、誹謗、中傷を並べ立てる。真実の様に…。
自分こそが正しく、聖人君子であるかの様にね。こんな仕事だから仕方ないけど俺も人間やもん。
噂やゴシップを人は信じ心配顔で不幸を面白がる。俺もそんな雑言に振り回され随分心を傷めた。
だけど、俺は元々、アウトローのロッカーじゃないかって…自分が自分を信じてやろうと想ったし、 窪塚なんとかの様に飛ぶ勇気も無かった(苦笑)。飛び降りたら痛いやろうし、死体もバラバラか なぁ〜とか考えてさ。何より、もっと生きたいのに、事故や病気で死んでいった友達の事とか想うと 命を粗末には出来なかった…。

『俺は何をすればいいんだ?どうしたいんだ?』自問自答の中で以前に先輩が言ってた自分への 【遺書】を書いてみる事にした。俺には子供が居ない、家族も無い。自分の生きた証し、DNAさえ 残せずには死ねない。せめて描いた曲、子供同然の曲と命だったinfixの軌跡を残したい!とそう 想った。母ちゃんの真似事でもいいから人の役に立つ歌を唄いたい!と思ってこの世界に飛び込ん だじゃないか!。ファンの人生も一緒に見てきた。幸せな人ばかりではない。家庭内暴力に苦しん だり、離婚したり、学校や会社に行くのが嫌で閉じこもったり…大切な人を亡くしたり、みんな何かで 苦しんで、そしてinfixの音楽を支えにしてくれている。結婚や就職で離れたファンもいろんな人生を 経験して来てまたinfixの元に返って来てくてれいるじゃないか…。

『記録より記憶に残る人になれ・美しいまでに平凡でいい!』このフレーズは悲しみのどん底で遺書 みたいなモノを書いて苦しんでいた時に出てきた言葉…。それが『JUSTICE』になった。
そんな中から生まれた言葉をつむいで『君がいたから』や『WINDINGROAD』などの本音中の本音 の曲が産まれた。俺は不器用で人間としてはカタワ(放送禁止用語でごめん)かもしれん。
けど、こうやって自分の生き様をそのまま切り取って歌う事は出来る。誰かが聴いてくれてる。
そう思うと楽しく歌えて自分らしい歌が描ける様になった。やってる音楽には嘘はない!ってね。
だから『Golddust Silvermoon』ってアルバムは最高傑作であり、まさに俺と晃の分身なんだ。

また、DVDを編集しててinfixって本当に素敵で格好いいバンドだったんだ!って改めて感動した。
いつか出せたら嬉しいんだけど、ほとんどのツアーのビデオが撮ってあるんよ。ずっと時間が経つ のも忘れて見てた。演奏も上手いしMCも面白い(自分で言うなって?)。いやいや、俺だけじゃ なくて、晃も「今日はヘビメタ調でしゃべるから!」とか言って思いっ切りおかしかった。腹を抱えて 大笑いした!ヒロシの鋭い突っ込みとか、ガミちゃんのわざとトボケたMCとか、良い構成だったな。
で、コーラスがまた上手いんだ!俺たち(笑)。おーちゃん入れて5人しか居ないのに七色の歌声!!
だって。あと2人は?みたいな(笑)。1万円払っても見たいライブを展開してたよ・ホント。
今度のDVDは新井の兄ちゃんがスタジオで撮ってくれた、未公開のレコーディング中の映像や 始球式のショットとか、全くの素顔の部分が盛り込まれているから。これは一生、表には出ないって 想ってたけど、新井の兄ちゃんが「青春の記念?」にファンに大盤振る舞いしてくれた。感謝です!
ライブは、infixが続いてたらまたいつか出したいな。2時間半が30分くらいに感じるって…マジ。

何か余計な事を一杯書いたけど…母ちゃんの誕生日にあたって、いろんな事を考えてさ…。
なぁ〜んで、こんなにボロボロになりながらも歌ってるのか、自分でも分からない。「infixはキツイ 状況にある」と言いながらずっと続いてるじゃん!とか、どうやって晃や俺がinfixを守っているかも 知らない人はそんな事を言うけど、15万枚どころか15枚でも苦労してるって(笑)。
ただ、歌が商品でしかなく、重みを失った今だから余計に突っ張って歌いたいのかな。

ビートルズのポールがモスクワでコンサートをやってるのをテレビで見て感動した。震えたかな。
ゴルバチョフ元大統領やプーチン大統領と一緒に、子供から老人までが一緒にビートルズの歌を 唄ってた。アメリカとソ連が冷戦状態にあった事などまるで嘘の様に…。ゴルバチョフ大統領が ペレストロイカに成功しなかったら100年経ってもあり得なかった事だろうね。核戦争になってても おかしく無かった状態から、コンサートが開催される時代になったんだから凄いや。
このペレストロイカを成功させた大きな原動力がビートルズの音楽だったりしてさ。みんな自由を 求めていたんだね。そしてビートルズの歌に夢や希望を抱いてさ。誰か有名な人が言ってたな…
『ビートルズの音楽は唯一、血を流さない改革だった!』って。革命!とかじゃなく「改革」ってのが 良い言葉だと想ったよ。音楽はそうして人の心を動かすんだと歴史が証明してくれてるんだから。

憲法9条を変えるとか、政治屋や聖職者の汚職とか、少年犯罪の激増とか…若い連中が考えて やらなきゃならん事がいっぱいあるのに、この頼りなく物だけが豊かな国は一体どこへ向かって 行くんだろうな。賭けるモノも無く夢も見られないじゃん。
infixはビートルズには成り得ない…でも、せめて「ず〜とるび(古い!)」くらいにならなきゃね!
俺が自分でリクエストするワケにもいかんし、各地の局にも電話くらいで押しかける事は出来んから ぜひ、またみなさんの力を貸して下さい。自分で15万枚買うワケにもいかんしな(爆)。
発売日翌日、俺の誕生日祝いに10月7日にDVDを買って下さい(^^
最後は曲の良さが勝つと信じたい。CDもDVDも心を込めて創ったから…よろしく頼みます。
みなさんがinfixを動かす「追い風」になってやって下さい…。

★命の重ささえ忘れた世界は誰かの手のひらで
 踊らされている無意味なサバイバルレース

 荒れた海に帆を上げて風を受け自由へと舵を取れ!
 嵐の中突き抜けて折れた翼をやすめる場所へと
 Feel the Motion Restoration…

『Restoration』FROM【Golddust Silvermoon】
 song by infix(一緒に歩いて行こう…) infix長友じょうせい


2004/8/19
「今、この時、この一瞬を精一杯生きよう…」俺が今一番心に想う事。
今回は重い書き出しになるけど…心情を鑑みて許して欲しい。また読んで欲しい…。
少なからず音楽ファンの方ならショックを受けているのではないだろうか…。
本当は今度の赤坂のライブの事を楽しく書きたかったけど、今は切なくて仕方ないんだ…。

8月17日の昼、俺は新橋のホテルにいた。来月に迫った「赤坂グラフティーライブ」の打ち合わせを SPIRITSの代表の木原さんとしつつも昔話に花が咲いて打ち合わせ!をそっちのけで出逢った十代 の頃の俺や晃、若き日の木原さんの想い出を交えて、時を忘れて同窓会の様に楽しく話しが弾んで いた。当時の九州の音楽シーンやらinfixとSPIRITSの歴史やら…大笑いしながらね…。

そんな中、木原さんの携帯に一本の電話が入った。楽しそうに笑う木原さんの顔からだんだん笑顔 が消えて行くのが手に取る様に分かった。会話の内容から「それ」が何を意味しているのかすぐに 推測が出来た。電話は数十分前に話していた話題の主、久留米から木原さんが東京に送り出した バンドのひとつで誰もが知るスターになったあの 【チェッカーズ】 の関係者からだった…。
もう皆さんもニュースや新聞などでご存じだと想いますが、元チェッカーズのドラムのクロベエさんが 17日にガンで亡くなった。享年40歳…俺らよりひとつ歳上なだけだ。アマチュア時代から見てきた 同郷の先輩バンド、モンスターバンドとなった巨星のひとりがこんなにも早く逝ってしまった…。
実はクロベエさんがガンである事は知っていた。知る人ぞ知る内輪の話しだったけど。
皆さんがニュースで知る前に、俺はこの衝撃的な出来事を先に知る事となった。
ガキの頃から憧れて見てきた人が、またひとり逝ってしまった。木原さんと共に暫く無言になった…。
SPIRITSの正式なDRUMになった元CCBの笠さん…クロベエさんと仲が良かったからその悲しい ニュースを木原さんが伝える事になった。近年、こんな場面に良く出会う。「訃報」…もう沢山だ!と いつも想ってしまう。でも生きてる限り自分のそれも含めて人は向き合わねばならない。

人は生まれた時から死に向かって歩いている。これだけは【絶対】の真理、誰も逃れようが無い現実。
歳を重ねれば、否応なく誰でも近親者の死に出逢う、避けては通れない悲しみ。
昔は命の重さなんて気付きもしなかったし、気付いてからも生きるのに必死で考える間も無く、その日 をただ懸命に生きていた。「今 やらずにいつやる!」って飽くなき夢に火を付けて…。
高校1年の時に俺の親友「オガワ」がバイクで事故って死んだ。俺とは良く似て「兄弟!」と呼ばれ てた様なヤツだった。授業中にヤツの彼女が俺の教室に駆け込んで来て「彼氏がバイクで事故って 病院に運ばれた、一緒に来てくれ」って。ヤツは先に逝ってた。俺たちの到着を待たずに、先に 天国へ…。「ズルいよ、お前…俺たちを置いて行くな!」って。
綺麗な顔だった。事故したなんて想えない、いつものヤツが横たわる。でも、呼んでも叫んでも 返事は無かった。泣いてもワメいてもヤツは永久に返事をしなかった…。
この時、初めて人は命ってモノがあって生きてるんだ…って事を知った。明日ってモノが絶対には約束 されていないことを…ね。この出来事が後の歌、あの 『JUST A HIRO』 になった。
「命」や「魂」って言っても目には見えない。だから実感は湧かないよね。でも、じゃぁ電波や電気は 見えるか?と言われてもやはり見えない。でも確かに存在するから携帯も使えるしテレビも見れる。
どんな仕組みで電波に映像や声を乗せるのか俺は浅学やから全く理屈は分からん(笑)。
でも空気吸って生きてるのに、その命の元の空気は見えない。でも無くては生きられない…。
だから、目に見えないモノでも何か大切なものや大事なモノがあるって事、俺は信じたいんよ。

十代、二十代はただ自分の音楽を信じて追いかけた。休む事もせず、ただひたすらに走った。
ヒットが出たあとは、忙しく毎日のスケジュールを滞りなく進める為に必死で生きた。
周りの仲間、XJAPAN、シャ乱Q、ウルフルズ、ミスチルなどみんながビッグヒットを飛ばして遠い 存在になって行くのに焦りを感じてた。infixも大きくならなきゃ!って。それがリーダーでもある俺の 責任だと。でも、ヒット・結果だけを求め始めると自分たちの音楽や発言とのギャップが大きくなって 行き、言い知れぬ虚しさに襲われて行ったのも事実だった。『プロなら結果は要る、でも自分たちの 魂やポリシーまで売りたくねぇーんだ!』って。いつも苦しんでたよ…心のどっかでね。

約1年前にチェッカーズの高杢さんがガンの闘病と共にチェッカーズの歴史・内幕も綴った本を出した よね。なぜか買って1年、読まずに(読めずに)いた。でもこの出来事をきっかけに夕べ一晩で読破 した。内容は大方、予想どおりだった。あのチェッカーズでさえ、同じ様な事で悩み苦しんだのだ。
どこまでが真実かは本人達にしか分からない。でも、プロという肩書きを背負った瞬間から誰もが 多かれ少なかれ、有名、無名に関係なく同じ様に芸能界の渦の中で苦しんでいる事を知った。
そんな芸能界という造られた虚構のシステムに耐えられず、友達が自ら命を絶ったりもした。
尾崎 豊、XJAPANのHIDEさん、TBSの松宮アナ…成功を手にした人達が純粋過ぎるあまりに 現実と描いた夢とのギャップの中で自ら天国へ逝ってしまった。
そんな悲しみみ出逢う度に命の重さを感じ、そんな経験から生まれた気持ちを曲にして歌いたい、 皆に伝えたい!と強く想うわけです…僭越だけどさ…。

特に自分が体を壊してから、余計にそう想う。いつまでも続く永遠の命ではなく、いつかは消えて 無くなる自分だから、この無機質で争いの絶えない世界に向かって歌いたい。
若い頃はヒットが出ても金の使い方も、自分の使い方も分からなかった。誰かの為に頑張らなきゃ ならないのに、自分の事で精一杯で、人の事など考える余裕さえない狭い心だった。
infixが俺の全てで、infixの為だけに人生を捧げていた。
今は少しだけ違うよ。最後まで誰かの為に、infixを応援してくれた人達の為に歌いたい。チェッカーズ は記録も作ったけど、多くの人の記憶にも残っている。俺たちも音楽の世界を歩いた軌跡をしっかりと 刻んで何かを残したい。確実に歯車が狂い始めたこの世界に…。

DVDの編集をやりながら、昔のライブのビデオなんか引っ張り出して見てみた。自画自賛だけど infixは本当にバランスの取れた良いステージと音楽をやってたバンドなんだぁ〜って自分で感動した もんね(笑)。未公開やけど「MOTHERLANDツアー」なんて面白くて楽しくて『これなら自分でも 金を払ってでもこのライブは見たい!』って想った。曲もいいし、MCも笑えた。構成も良く出来てるし 歌もうまかった(笑)。いや、今もいいけど、20代も良いコンサートをやってたんだなぁ〜って。
こんなのもみんなに見せなきゃ損だ!と想った。良いコンサートだよ。PVを見せるより自信がある。
PVは…あまりに美しすぎて恥ずかしい(笑)。俺の変化の歴史「使用前」「使用後」みたいな…な!
やっぱ、商売下手がもったいなかったかなぁ…???運さえあったらもっと売れていたと想う。
個性の素晴らしいメンバーだし、音楽もステージも素晴らしいものだったよ!
でも、このDVDでまた新たに今からでも良いからinfixを知って好きになってくれる人が出来たら 嬉しいな。そんな気持ちで前期infixの全て(裸過ぎる?)を納めたDVDを作りました。
ケジメと言うのか、自分の中での遺書みたいなモノ。俺は家庭も無く子供に人生を託す事も出来な かった…自分のDNAを残せなかったから、せめて生きた証しを今のうちに残しておきたかった。

人間、みんな生まれたからには【絶対(これは絶対!)】に何か意味があって、生まれて来るもので、 きっと何かの役目を背負っていると想うんよ。
俺は歌で何かを伝える役目があると信じて歌ってきた。でも、この役もいつ終わるか分からない。
だからフラフラになるまでステージで歌うとよ。打ち上げなんて行く余力は残さない。
ライブが終わったら倒れ込む…そんな自分が好きだし、唯一、俺が人に誇れる点かな(苦笑)。
それくらいしか取り柄がないヤツとも言うf^^;

こんな想いを抱いて、9月18日(土)の「赤坂グラフティー」のライブに臨みます!
本当に良いCDだと胸を張れる作品が出来たから、みんなに聴いて欲しい。嘘のない100% infixが 詰まってるCDやから。この中からヒットに繋がる曲を出す意気込みを皆と確認し合いたい。
また、DVDを見て益々、infixを好きになってもらって自信を持って応援して欲しいんだ。
今の現状は一番苦しいよ。作品はこんなに自信があるのに…評価も今までで一番良いのに聴く 人の元に届ける術がなかなか無い。勝負する土俵は目の前にある。なのに土俵に上がる為の フンドシが無い!だから上がれない…みたいな?じれったさかなぁ。

今回のライブが事実上、今年最後の公式なステージです。
この後は『Golddust Silvermoon』とDVDの動き、曲の話題性、チャートインを待つしかありません。
事務所もスタッフも、大きな力やタイアップなどに負けない様に必死でプロモーションを頑張ってくれて います。俺も自身で各局にONAIRをお願いしたり取材をとったり…と動いています。
ファンのみんなが自分が買ったCDをわざわざ局に持ち込んだり、番組に送ってくれたりしている状況も 知っています。本当に有り難いことです。でも良い音楽は即席音楽には負けません。
今のレコードメーカーは「とにかく数出して、どれかが当たりゃいい!」って感じでCDを乱発するから 移り変わりも激しく、心に残る音楽が非常に少ない。誰が誰か分からん。
こんな悪循環に一石を投じて引退したいものだ…。
テレビで見たロシアのポールのライブに対して「ビートルズの音楽は血を流さない最大の改革だった」 って言ってたけど、音楽は本来凄いモンだよ。ゴルバチョフ元大統領もプーチン大統領も、一般市民 と共にポールのライブを見てる光景。10年前にはあり得ない事だもんね。しかも老人から子供まで みんながビートルズを歌ってる。戦争無き改革を音楽が確かに後押ししたんだよね…。

infixは偉大でも何でも無い、ただ音楽とステージが死ぬほど好きなだけ人間の集まりよ。
どうかinfixがその寿命を終えるその時まで見守って、最期を看取って欲しいんだ…。
炎が消えるその時まで、その瞬間まで財産であるinfixの歌を唄い続けます。
今回、SPIRITSに元CCBの笠コージさんが正式に加入しました!今、九州で活動してるとよ! だから、当日は生CCBも聴けるし、infixを見守ってくれた木原慶吾(SPIRIS)のサウンドも聴いて 欲しい。バルーンフェスだけのジョイントじゃもったいないやろ?!
なかなか凄まじいステージになる様なので(来てのお楽しみぃ〜)来て笑って、曲で泣いて下さい。
infixも「初秋バージョン」の曲を用意してみんなを待っています。
仁義買いじゃなくて、本当に良かCDやけん、応援して下さい。もがいて、苦しんで、悩んで…そんな 中から生まれた本物のメッセージソングやから…。

昨日の悲しい出来事を胸に、出逢った奇跡と頂いた命に改めて感謝しながら自分を取り戻す楽しい ライブを一緒に創りましょう。
俺はまだ頑張りたい。着いてきてくれるオーディエンス、大牟田の家族、世話になった人の為にも。
infixの音楽をきっともう一度、多くの人に届ける。メッセージを歌う役目を俺にくれないか?
まだより残した事が沢山ある。だから倒れるワケには行かないんだ!
俺たちの歌を聴いてくれないか?そして未だ聴いた事のない人に届けてくれないか…。
じゃぁ、ライブで逢おうな!または、遠くの人は皆の街のキャンペーンで逢えます様に…!!

2004年8月19日早朝
infix長友じょうせい

追伸:報告!
8月15日、O-WESTにて行われたAJFの「アニたま」ライブに参加しました。
当日はDVD用の収録なんかもあって、いつも以上に緊張感もあったけど、今年の新しいチャレンジで このアニメ、ヒーローイベントにも出演して来ました。
憧れの人達に囲まれながら。infixの時は前回の出演のお陰か、登場するや否や大歓声で迎えて もらって、自分の歌が聞こえないくらい盛り上げて貰いました。本当に歌唱力のある実力派の方々に 囲まれ、毎回が勉強でしたがまさか生で聴けるなんて想ってもみなかった曲ばかりで非常に嬉しか ったのであります(笑)!また「あぁ、本物が歌ってるぅ〜!」みたいな(^^;

水木一郎御大はなんと「バビルII世」と「ロボコン!」。一気に小学生の頃にタイムスリップしたぁ。
水木さんは相変わらずおごる事無く、皆に気を遣って所作が格好いい方です!
クリスタルキングのムッシュはこれまた見かけと正反対(失礼!)で楽しい方でいろんなアドバイスを 沢山頂き、生の「北斗の拳」を聴かせて頂き大満足でした。今、パチスロが流行ってるからどこに 言っても「北斗の拳」が流れてるモンね!有りがたき幸せm(__)m
遠藤君、福山さん、きただに君はウルトラハードロックな曲でヒートアップ。歌唱力大会でした。
他にも幽遊白書の高橋ひろさんは晃の憧れの先輩でずっと晃は聴き入ってました。
石原慎一さん、橋本 潮さんは生の「ドラゴンボール」主題歌、太田貴子さんの「クリーミーマミー」も 大盛り上がり!アップルパイはただただ見とれてました(笑)。晃ともどもファン?!
松谷祐子さんは「うる星やつら」の主題歌を生で披露…生に感動しました!
今回はほとんどがアニメファン以外も知ってる曲だったから楽しめました。

これから、もし機会があるなら声を掛けて頂いたステージは何にでも挑戦して自分の肥やしに したいと想っています。何より、ライブ後にファンのみんなと触れ合いたいと想ってて、ゆっくりと 話せたのは嬉しい事でした。
木原さんとも話したけど、infixは決して遠くへ行きません。来る人拒まず、去る人追わず…。
そんな精神でみんなと付き合ってるつもりです。恋人はどこかへ行っても、別れる事があっても infixはいつも同じスタンスでみんなを待っています。13年経った今でも…。



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